「・・・いやいやいや」 ありえない状況に、私の頭は上手く働かなかった。単なる盗難ならまだしも、別の鞄が置いてある状況なんて・・・。親切なのか迷惑なのかよく分からない。そもそもこれは誰の鞄なんだろう。私もだけど、この鞄の持ち主も困ってるんじゃないだろうか。 「とりあえず、中を確認してみるべき・・・?」 もし誰のか分かったら、その人に届けに行こう。ついでに自分の鞄のありかも分かるかもしれない。 私は、目の前の @至って普通のスクールバッグを開いた。 A変わった鞄を開いた。 B自分のと同じ鞄を開いた。 2010/05/05 |